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退職が決まって最初に頭を抱えたのは、年金でも仕事でもなく——健康保険だった。
「会社を辞めたら、保険証はどうなるんだ?」
会社員のあいだは、保険証は会社が用意してくれる。でも退職したら?
64歳・来年3月退職予定の自分が、実際に調べて動いた内容をそのまま書く。
📌 この記事でわかること
- 退職後の健康保険の選択肢(3つ)
- それぞれの保険料の目安と比較
- 65歳になると何が変わるか
- 手続きの期限と順番
- 自分がどれを選んだか(体験談)
退職後の健康保険——選択肢は3つだけ
難しく考える必要はない。選べるのは基本3つだ。
🏥 退職後の健康保険 選択肢マップ
|
① 任意継続 今の会社の保険を 最大2年間続ける |
② 国民健康保険 市区町村の保険に 切り替える |
③ 家族の扶養に入る 配偶者などの 保険に入れてもらう |
💡 たとえ話でわかる3つの違い
①任意継続は「今まで住んでた家に2年間だけ居候させてもらう」感じ。
②国民健康保険は「自分でアパートを借りる」感じ。収入によって家賃(保険料)が変わる。
③扶養は「家族の家に無料で入れてもらう」感じ。収入が一定以下の場合のみ可能。
3つの選択肢を徹底比較
| 項目 | ①任意継続 | ②国民健康保険 | ③家族の扶養 |
|---|---|---|---|
| 保険料 | 在職中の約2倍 (会社負担分がなくなる) |
前年の収入をもとに計算 退職後は下がることも |
0円 |
| 上限 | 月額約30,000円前後 (組合によって異なる) |
年間上限あり (自治体による) |
— |
| 加入条件 | 退職日から20日以内に申請 | 退職日の翌日から 14日以内に手続き |
年収180万円未満 (60歳以上の場合) |
| 期間 | 最長2年間 | 75歳まで (後期高齢者医療に移行) |
条件を満たす間 |
| 65歳以降 | 2年経過後は国保へ | そのまま継続 | 条件を満たせば継続 |
① 任意継続のポイント
✅ 任意継続が向いている人
- 在職中の保険料が低かった人(健保組合の給付が手厚い場合)
- 退職後すぐに収入がある予定の人(国保より安くなるケースも)
- 傷病手当金を受給中の人(任意継続中は継続して受け取れる)
⚠️ 任意継続の注意点
- 退職後20日以内に申請しないと加入できない(期限厳守)
- 途中で任意継続をやめたい場合、保険料を滞納することで脱退できる(2022年改正で一部変更あり)
- 2年たったら自動的に終了→国保に切り替え手続きが必要
② 国民健康保険のポイント
✅ 国保が向いている人
- 退職後に収入が大幅に減る人(保険料が前年収入ベースで下がる)
- 2年以上継続して保険が必要な人(任意継続は2年で終わる)
- 任意継続より国保のほうが安い場合(自治体によって計算式が違う)
市区町村の窓口で「任意継続と国保、どちらが安いか試算してもらえますか?」と聞いたら、その場で計算してくれた。必ず比較すること。
③ 家族の扶養のポイント
✅ 扶養が使える条件(60歳以上の場合)
- 年収が180万円未満(月収換算で150,000円未満)
- 配偶者や子どもが社会保険に加入していること
- 被保険者(扶養する側)の年収の1/2未満であること
→ 保険料が0円になるので、条件を満たすなら最優先で検討を。
65歳になると健康保険はどう変わる?
任意継続 or 国民健康保険
退職後は上記3択から選んで加入。保険証の色や給付内容が変わる。
引き続き国民健康保険(または任意継続の継続)
65歳になっても健康保険は自動的には変わらない。
ただし介護保険料の支払い方が変わる(給与天引き→年金天引きまたは自分で払う)。
後期高齢者医療制度に自動移行
75歳になると、自動的に「後期高齢者医療制度」に切り替わる。
自己負担割合が原則1割(収入によって2〜3割)。手続きは自動なので、特別な申請は不要。
💡 65歳で忘れがちなこと:介護保険料の変化
64歳まで:給与から天引き(会社が半分負担)
65歳以降:年金から天引き(全額自己負担)
→ 年金の手取りが思ったより少なく感じる原因のひとつ。あらかじめ把握しておこう。
退職後の健康保険手続き——やることタイムライン
🚨 最重要:期限を守ること
- 任意継続の申請:退職日から20日以内(過ぎると加入不可・例外なし)
- 国民健康保険の加入:退職日の翌日から14日以内(遅れると遡及して保険料請求)
📊 任意継続 vs 国保の保険料を比較
会社の健保組合に「任意継続の保険料」を確認。
市区町村窓口で「国保の概算保険料」を試算してもらう。
安いほうを選ぶのが基本。
📄 保険証を返却・資格喪失証明書をもらう
会社から「健康保険資格喪失証明書」をもらう。
国保への切り替えや任意継続の申請に必要。
📝 選んだ保険に加入手続き
任意継続→ 健保組合または年金事務所に申請
国民健康保険→ 市区町村窓口で手続き
扶養→ 配偶者・家族の会社の担当部署に申請
✅ かかりつけ医に新しい保険証を提示
退職直後に病院に行く場合は、一時的に自費払い→後で精算することも可能。
新しい保険証が届いたら速やかにかかりつけ医に伝えておこう。
自分はどれを選んだか——正直に書く
任意継続と国保を両方試算してもらったら、自分の場合は国保のほうが年間約8万円安かった。退職後の収入がゼロになるので、前年収入ベースの国保でも十分安くなったんだと思う。
💡 保険料は「前年の収入」で決まる
国保の保険料は前年(1〜12月)の所得をもとに計算される。
退職した年の保険料は高く見えても、翌年からグッと下がることが多い。
2年目以降の国保料も試算してもらうと判断しやすい。
よくある疑問——Q&A
Q. 退職後すぐ病院に行きたいが保険証がない場合は?
A. 一旦全額自費で払い、後から保険証を提示して差額を返還してもらえる(保険者への申請が必要)。または、資格喪失証明書と申請中の書類を病院に見せて対応してもらう方法もある。事前に病院に相談を。
Q. 妻が専業主婦の場合、妻の健康保険はどうなる?
A. これまで夫(自分)の扶養に入っていた場合、夫の退職とともに扶養から外れる。妻も別途、国民健康保険に加入手続きが必要になる。忘れやすいので注意。
Q. 任意継続は途中でやめられる?
A. 2022年の法改正で、任意継続被保険者は「任意で脱退」できるようになった。国保に切り替えたほうが安くなる場合などに活用できる。ただし手続きが必要なので健保組合に確認を。
📚 参考になった本
✅ まとめ:退職後の健康保険、これだけ覚えれば大丈夫
🎯 3つだけ覚えること
- 選択肢は3つ:任意継続・国民健康保険・扶養
- 退職前に試算して比較する:安いほうを選ぶ
- 期限は20日以内:任意継続を選ぶなら退職後20日が絶対期限
📝 このシリーズの記事一覧
- ✅ 親が亡くなってから知った「実家相続」の現実
- ✅ 年金事務所に相談に行った話
- ▶️ 退職後の健康保険、どれを選べばいい?(この記事)
- 📌 64歳・次の仕事はいつ・どうやって探すか
- 📌 会社契約終了と自己都合退職——失業給付はどう違うか
⚠️ 免責事項:本記事は個人の体験をもとにした情報提供を目的としており、専門的な社会保険・法律アドバイスではありません。具体的な保険料・手続きは各健保組合・市区町村窓口・社会保険労務士にご確認ください。
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